【苗作り】夏は底面給水で時短【自動給水装置の作り方】
こんにちは、農家の都です。
苗作りは農家の抱える問題のひとつです。
種まきから苗が出来上がるまで、温度管理や水の管理など農家は気を抜くことが出来ません。
特に水やりは栽培期間中よりも苗作り中の方が休めないこともあると思います。
そんな苗作りを少しでも楽にする技を紹介します。
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底面給水とは?
底面給水とは、別の言い方ではプール育苗とも言いますが、苗の底面に水を流して給水させる方法です。
特に夏場のセルトレイは乾き易く1日2回以上の水やりが必要になり、一日でも水やりを怠れば枯れてしまうこともある為、他の仕事の最中でも農家は水やりに戻らなくてはなりません。
底面給水にすることで、苗の生育が揃ったり、水やりが楽になります。
簡単な底面給水装置
小規模なら写真のようにパレットにビニールを敷く方法が簡単だと思います。
これだけでも土が乾きにくくなりますが、ポットの底面がビニールと密着している場合、水を吸いません。
1番いいのは、ある程度の広さに鉄パイプとビニール(又は木枠にビニール)でプールを作って、まとめて給水させる方法です。
底面から水を吸わせるため、ビニールと密着しないように苗は穴のあいた苗箱に置いた後プール内に置きます。
給水はタイマーと散水チューブを使って自動給水させます。
1日2回、苗の底面が少し浸る程度に給水すると良いでしょう。
▼自動給水は灌水システムが参考になると思います。
▼市販のプラグトレー用底面給水トレー
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底面にスリットが入っているのでプラグトレー(セルトレイ)やポットを直置きしても給水がスムーズに行われます。
トレーに給水マットを敷いて給水させるサカタのタネ 底面給水 ジフィーベーストレー
などもあります。
これは膨らむ土(ジフィーセブン)用のトレイのようですが、ポット育苗にも使えますし、豆の芽出しの際に直置きしても使えると思います。
プロ仕様底面給水装置
農業技術振興センターなどが提案する大規模耕作者向けの方法です。
使うもの
- プラスチックフィルム
- 給水マット
- 遮根シート
- 点滴チューブ
- タイマー(電磁弁)
設置方法
プラスチックフィルム(ビニールマルチ)の上に給水マットを敷き、その上に遮根シートを敷きます。
給水マットに含ませた水を苗に吸わせる為プール状にする必要はありません。
点滴チューブを設置し、タイマーで水管理します。
何度も使用できますが、2回目の使用からは消毒すると病気の発生が抑えられます。
▼給水マットと遮根シート一体型
【北海道配送不可】 アクアベール 底面 給水マット SRG130 厚さ1.3mm 115cm×50m 遮根シート 吸水マット 貼合せ 防根 育苗 ベル開発 カ施 【代引不可】
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一体型なのでこれ1枚あればそのまま使用できます。
▼参考資料サイト
水稲育苗箱と底面給水用マットを用いたイチゴ底面給水育苗システム
夏季高温期における秋冬キャベツの底面給水育苗技術