【プロ直伝】小玉スイカの抑制栽培法
メロンよりスイカ派、どうもこんにちは都です。
皆さん今年はもうスイカを食べたでしょうか。気温が高くなってくるとどうしても食べたくなるのがスイカですが、脱水症状になりやすいこの時期はスイカで水分補給なんて人もいるかもしれませんね。
私のいとこの子供はスイカを見ただけで機嫌が良くなるくらいスイカが好きなので、夏が終わっても食べさせてあげたい、と今からスイカを作り始めようかといったところです。
家庭菜園でも人気の高いスイカですが、やはり大玉は難易度が高いため、今回は小玉スイカの栽培方法になります。
小玉スイカの抑制栽培法
抑制栽培って?と思う方がいるかもしれません。
これは農業者が使う言葉で、露地栽培より生産を遅らせる方法とされています。
つまり、ハウスを使って栽培し露地で生産されているものより後に出荷できるようにしようというものです。
小玉スイカの抑制栽培は7月半~8月半ばあたりで播種し、9月~10月に収穫します。
9月収穫ならハウスが無くても栽培することが出来るので、今から播種すれば家庭菜園でも時期はずれのスイカ栽培が楽しめるはずです。
品種選び
抑制栽培を行うには品種選びが1番重要になります。
抑制栽培に対応している品種を選べばまず間違いないです。
オススメはスイカの種で有名な丸種種苗の姫甘泉と姫まくらです。
姫甘泉
小玉スイカでポピュラーな品種です。円形の食味のよいスイカです。ホーム姫甘泉などの似た品種があるので気おつけましょう。
姫まくら
シャリ感の強い楕円形のスイカです。
果皮が硬い為日持ちしますが叩いても収穫適期は判断できませんので受粉日は覚えておきましょう。
栽培方法
慣行栽培と同じく、1つの苗から複数個収穫することも可能ですが、暑い季節から寒くなっていくということもあり、1株1果どりで栽培しましょう。
播種~定植
苗が購入できれば、苗を購入してください。
種から仕立てる場合は、播種から7日の若苗で定植すると活着後の成長がスムーズになります。
定植は株間100cmで、ベット幅は2mにします。
整枝法
整枝法は2本仕立て1果どりになります。
1果どりにすることで果実重は3kg~4kgになります。
主枝1本と主枝の基部の第5節あたりの第1次側枝を伸ばし、主枝第38節、側枝第26節で摘心します。
果実は主枝の第25~30節に着果させるように雄しべの花を取って花粉を雌しべに受粉させます。
スイカが大きくなってきたら、スイカマットを敷いて日光が満遍なく当たるようにたまに玉直ししましょう。この時軸からスイカがとれてしまわないように気おつけましょう。
収穫
この時期の小玉スイカの収穫は受粉から30~35日前後になります。
収穫のタイミングを目視や叩いて見分けるのが困難な為、受粉した日と収穫予定日を書いたタグを果実の近くに付けておくとよいでしょう。
スイカの病害虫防除
この時期の小玉スイカ栽培では主に害虫に注意する必要があります。
主な害虫はヨトウムシやコナジラミ、ウリハムシやアブラムシです。
ヨトウムシ・オオタバコガ・幼虫類
果実を食害する幼虫類は、早めに防除しましょう。
▼カスケードは、遅効性で残効性の高い農薬です。
アブラムシ・ウリハムシ
両害虫とも一緒に防除できるのはダントツ水和剤のみで、残効性は優秀で2~3週間はもちます。
▼ダントツ水和剤
コナジラミ
コナジラミが増えると葉や果実が汚れてしまいますし、病気を媒介してしまうので発生を確認したら早めに防除しましょう。
トレボン乳剤やベストガード水和剤が有用です。
▼ベストガード水和剤は作物汚れの少ない農薬です。